底の浅いブログ

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中村文則さんの教団Xを読みました。感想・評価・ネタバレなし

皆さん、こんにちは。

教団Xを読みました。

 

突然自分の前から姿を消した女性を探し、主人公が辿り着いたのは奇妙な老人を中心とした宗教団体、そして彼らと敵対する性の開放を謳う謎のカルト教団だった。主人公は運命に巻き込まれていく…。

 

というあらすじです。

 

 先日出張があり、そのとき羽田空港の本屋さんで買いました。前から気になっていたので、文庫本化を期に読んでみることにしました。

 

感想としては、ハッキリ言ってつまらなかったです。話を引っばるのは上手でとりあえず序盤から中盤にかけてはとても楽しいです。ただ、オチに向えば向かうほど、残念な感じです。

 

風呂敷を広げるのはうまいけど、たたみきれていませんでした。

 

ここから、個人的に特に気に入らない ことです。少しネタバレあります。

 

量子論等から宗教や神の存在を読み解き、私達の死後は無に帰るという説明がありました。

別にそれを否定はしませんが、その無に帰るとわかってて生きる意味はどこにあるんでしょうか。

無から生まれた私達は、死んだら無に帰るだけだから怖くないよ、人生楽しみましょうって聞こえは良いけど、本当に死ぬとき納得は絶対出来ないと思います。

普通はニヒリズムに傾くと思います。無に帰るなら何したっていいじゃんと思うのが人間でしょう。

無に帰るという主張は否定しませんが、その主張は今を生きる人にまったく還元されていないと思いました。

 

 

もう一つ、セリフのなかで「スポーツ選手が神に祈っているが、貧困に喘ぐ子供達を救えてないのに、選手の祈りなんか届くはずないだろう。」といった趣旨のものがありますが、わかるようなわからないような…。

 

キリスト教的一神教ならわかりますが、日本的な多神教には当て嵌まらないと思います。八百万の神というほどなので、スポーツはスポーツ、貧困は貧困と別な神様が色々と考えるんじゃないかなと思ったりもしました。

 

なんにしろ、この小説のメインテーマは、宗教とはなんだ、神とは何だということだと思いますが、その1番大事な部分がまったく浅いと思いました。

 

何となく思ったのは、20世紀少年の読後感と似ています。

 

20世紀少年も宗教とテロを扱い、風呂敷広げてたためないみたいな印象でしたが、結構共通する部分もあるんじゃないでしょうか。

 

作者の中村文則さんの作品を読むのは初めてでしたが、次回に期待したいです。

 

以上です。